横浜市は、市内に残された貴重な水田の保全に取り組んでいます。このたび戸塚区東俣野町の生産者とともに試験栽培した酒米で作った日本酒が完成しました。
以下、この取り組みの詳細をまとめました。
取組の概要
水田を保全するための新たな取組として、戸塚区東俣野町の水田で、生産者とともに酒米の試験栽培を行いました。
9月に収穫された酒米は、横浜で初となる市内産酒米100%使用した日本酒として醸造され、令和4年2月16日(水)から出荷されます。
日本酒や市内産米の消費を通じて、横浜の米づくりを応援してください。
日本酒について
- 商品名:天青 横濱魂(てんせい よこはまだましい)
- 種別:純米酒(精米歩合60%) 米の品種:五百万石
- 特徴:東俣野町で湧水を使って生産された良質な酒米を100%使用し、新酒の純米酒らしく爽やかな印象で米の味わいがはっきりと感じられる日本酒です。
- 製造者:熊澤酒造株式会社(茅ヶ崎市香川7-10-7)
- 価格:720ml 1,650 円(税込)
- 取扱店:市内7店舗(予定)
三河屋(西区・CIAL 横浜)、元町愛知屋(中区・元町ショッピングストリート)、2416MARKET CAVE(西区・ニュウマン横浜)、横浜君嶋屋(南区)、吉祥(港北区ほか)、リカーショップ松本屋(戸塚区・トツカーナモール)、つるや(戸塚区)
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これまでの経過
横浜市では、横浜みどりアップ計画に基づき、水田の保全に取り組んでいます。
平成28年度より職員発意により、水田保全策の1つとして酒米づくりができないか、検討を進めていました。
そんな折、戸塚区東俣野町の生産者から、酒米栽培に取り組みたいと相談が寄せられました。同時期に熊澤酒造株式会社が全量地元産酒米での酒造りのプロジェクトを開始したことから、市が橋渡し役を担い、令和2年度には東俣野町の水田で試行的に酒米の栽培がスタートしました。
令和3年度は賛同する生産者が増え、試験栽培に取り組んだところ、一仕込全量分(四合瓶約 3,000 本)をまかなえる収量が得られました。
慣れない酒米づくりを支援するため、令和3年度に横浜市とベジタリア株式会社が連携し、水田用センサー等のスマート水田の技術を活用して生育調査を実施しました。
今後、試験栽培や生育調査を継続して行い、取組みの拡大について検討していく予定です。
スマート水田共同研究プロジェクトについて
横浜都市農業推進プランに基づき、活力ある都市農業を未来につなげていくため、令和3年6月に横浜市とベジタリア株式会社(本社:東京都渋谷区)は連携協定を締結しました。
横浜市が事業推進を図るうえで抱える担い手の確保や耕作放棄地対策等、様々な課題に対して、同社の保有する多様な知識や技術等を活用した実証実験等により、問題解決力の向上や新たな解決手法の創出が期待できます。
この協定にもとづき、令和3年度はスマート水田の技術に関する共同研究をプロジェクトとして実施しています。
当プロジェクトでは、酒米等の新たな作物・品目の栽培を試行し、気温や水温等の環境状況や栽培方法等の各種モニタリングデータを蓄積・分析することにより、地域特性に合わせた栽培暦(ごよみ)を作成し、品質や収量の安定化と担い手の確保を目指します。
横浜市記者発表資料
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