去る2019年12月11日、横浜市の林文子市長は上瀬谷通信施設(約242ヘクタール)跡地に、テーマパークを核にした複合施設を誘致する考えを発表していました。
横浜市は、2027年3月〜9月にこの場所での国際園芸博覧会の開催を計画していますが、その報告書の中で「大規模な土地利用転換に伴い、発生が想定される交通需要に対応し、定時性や安定性のある輸送力を確保するため、瀬谷駅を起点とした新たな交通を導入する」と発表。
この「新たな交通」とはどのようなものなのか、具体的な計画内容ついての詳細を調べました。
「都市高速鉄道 上瀬谷ライン整備事業」計画について
計画の概要
都市高速鉄道上瀬谷ライン整備事業は、旧上瀬谷通信施設の大規模な土地利用転換に伴う交通需要への対応や、横浜市郊外部の新たな活性化拠点の形成に資することを目的に、相模鉄道本線瀬谷駅周辺から本地区周辺にかけて、新たな交通として中量軌道輸送システムを整備するものです。
引用:横浜市ホームページ
- 事業名称:都市高速鉄道上瀬谷ライン整備事業(仮称)
- 事業区域:
起点:横浜市瀬谷区中央、本郷三丁目、瀬谷四丁目
終点:横浜市瀬谷区瀬谷町 - 事業の種類:鉄道及び軌道の建設(条例対象)
- 都市計画決定権者:横浜市
- 事業を実施者:横浜市
計画の内容
現在わかっている計画の内容は、以下のようなものになります。
- 総延長距離は2.8km
- 全線複線
- 駅は、起点となる瀬谷駅、終点の上瀬谷駅(仮称)を設置
- 上瀬谷駅の先には車両施設(5ha)を整備
- 路線は環状4号線(上瀬谷線)に沿って作られる
- 事業は南区間(約1.9km)と北区間(約0.9km)に分けられ、南区間は地下式または高架式
- 北区間は地表式または高架式(上瀬谷駅を含む)
- 車両基地は地表式
上の地図は、令和2年1月、横浜市発表の「計画段階配慮書」。
上瀬谷駅手前までの南区間を、地下式にするか高架式にするかで、4パターンの検討が行われているようです。
計画ルートを「旧上瀬谷通信施設土地利用基本計画」マップに重ね合わせてみると、次のような位置関係になります。
相鉄「瀬谷駅」を起点にして、テーマパーク構想のある「観光・賑わいゾーン」までの区間を、環状4号線沿いに結ぶ計画ですね。
2027年3月開催の「国際園芸博覧会」の主な輸送手段にもなるようです。
「横浜国際園芸博覧会」に関する詳しい記事はこちらをご覧ください。
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「横浜国際園芸博覧会」開催後の「大規模なテーマパーク構想」についてはこちらの記事をご覧ください。
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「新交通システムの導入」について
横浜市の発表資料によると、
「新たな交通としては、新交通システム(AGT)を選定し、市内を運行する金沢シーサイドラインについての技術的知見も参考にしながら、検討を深度化します。
また、構造形式としては、最寄りの相鉄線瀬谷駅から旧上瀬谷通信施設に至るまでの区間については主に地下式、旧上瀬谷通信施設内については主に地表式とし、環境影響評価の手続きを進めます。」
としています。
AGTとは?
AGT(Automated Guideway Transit=自動案内軌条式旅客輸送システム)とは、小型・軽量でゴムタイヤの付いた電車車両をコンピューターによって運行管理するシステムで、原則として無人運転を行う中量軌道輸送システム。
普通鉄道と比較して、
- 小型軽量車両を用いるため建設費を抑えることができる
- 曲線半径の小さい曲線でも走行が可能
- 高架路線であるため道路を妨げず、幹線道路上でも立体交差が可能
- コンピュータによる無人での全自動運転が可能
というメリットがあります。
日本国内での運用では、神戸新交通 ポートアイランド線(神戸市)、Osaka Metro 南港ポートタウン線(大阪市)、金沢シーサイドライン(横浜市)、ゆりかもめ 東京臨海新交通臨海線(東京都)、日暮里・舎人ライナー(東京都)などが有名です。
事業スケジュール
- 着工準備期間:2019〜2021年度
- 事業期間:2022年〜2026年度
- 開業予定:2026年度
2027年3月開催の「「国際園芸博覧会」に合わせて開業するようです。
都市高速鉄道上瀬谷ライン(仮称)整備事業 計画段階配慮書(横浜市)
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